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2010年1月

2010年1月18日 (月)

いつまでも、アンチ ウィルス ソフトにお金を払う必要はありませんよ!

お正月のTVでは、やたらとアンチ ウィルス ソフトのCMを観たような気がします。量販店に行ってもやたらアンチ ウィルス ソフトの販促ポスターが貼られています。お正月や夏休み明けなど、学生の休み明けはウィルス被害が多く発生します。被害にあった人をターゲットにした、ちょっと嫌な営業方法だなぁと感じたのは私だけでしょうか???

ところで、マイクロソフト社が無償でアンチ ウィルス ソフトウェアを提供していることをご存じでしょうか? 製品名は、”Microsoft Security Essentials (MSE)”と言います。無償だからと言って中途半端な製品ではありません。必要最低限の機能は備わっています。MSEは、アンチ ウィルス ソフトウェアを購入できない、経済上の課題を抱える国向けに開発された製品で、経済的な理由でPCやインターネットを危険にすることを避けるために提供されています。使用の許諾は、個人、もしくはSOHOに限定されており、大企業での使用は許諾されていません。大企業の場合は、有償のアンチ ウィルス ソフトウェアを購入する必要があります。

 入手方法は、マイクロソフト社のダウンロード センターではなく、以下のURLから入手する必要があります。

Microsoft Security Essentials

ダウンロード センターや、Microsoft UpdateからMSEを入手できるようにすればよいのにと思うのですが、既存のアンチ ウィルス ベンダーに対する配慮で、上記のような別サイトからの提供となっているようです。Internet Explorerや、Silverlight は、あれほど五月蝿くダウンロードするように要求するのに・・・。

 まぁ、それはさておき、MSEの性能はどうでしょう?私の知人、親戚の多くは既存のアンチ ウィルス ソフトウェアの契約を切ってMSEに乗り換えていますが、これまで使っていたアンチウィルス ソフトウェアよりも軽いとの評価です。あくまでも主観ですが。検出率については、海外ではほとんどシェアがないにも関わらず、国内で最もコマーシャルを行って、日本国内でだけ高いシェアを持っている赤いアンチウィルス ソフト ベンダーよりも高いという客観的な評価を、いくつかのサイトから入手することができます。客観的な検出率を提供しているサイトは、そのうちこちらで紹介したいと思います。

アンチ ウィルス ソフトウェアの検出率は、その検体 (ウィルス)収集能力に依存すると言われています。マイクロソフト社は、米国国防総省の次に攻撃を受けていると言われていますし、MSNHotmailなど、インターネット上でサービスを提供している関係上、高い検体収集能力を持っています。これが、高い検出率の要因と思われます。

 たまたま、先月、MSEConfickerを検出していた画面を掲載しておきます。

 Mse

 最後にですが、いつまでもアンチ ウィルス ソフトウェアに費用を支払う必要はありません。OSメーカー純正のアンチ ウィルス ソフトウェアが無償で入手できるのですから。

 次回は、Virtual PCを利用する場合に、アンチ ウィルス ソフトウェアの対象から除外すべき項目を紹介します。

某社のアンチ ウィルス ソフトウェアでは、Confickerの亜種が検出できず、大きな被害を出しています。あと、パターンファイルの更新は、Microsoft Updateから自動的に行われますので、通常のセキュリティ更新プログラムとともに更新が行われます。

2010年1月17日 (日)

Windows 7 / Server 2008 R2の修正プログラムの連続適用方法について

前回、Windows 7 / Server 2008 R2修正プログラム紹介してから、2週間ほど経過してしまいました。今回は、修正プログラムを連続して適用する方法を紹介します。通常は、入手した*.MSU形式の修正プログラムをダブルクリックすることで、修正プログラムを適用することができます。ただし、数多くの修正プログラムを適用する必要がある場合は、何度も[OK]ボタンを押して、何度も[後で再起動]ボタンを押し続けなければならず煩雑です。

Windows XP / Server 2003までは、修正プログラムが*.EXE形式で、修正プログラムそのものにセットアップオプションが提供されていました。そのため、修正プログラムを連続適用したい場合は、入手した修正プログラムに、無人インストールオプションと、再起抑止オプションを指定して実行するだけで、修正プログラムの連続適用が可能でした。この方法をご存じの方も多かったと思います。

しかし、Windows Vista / Server 2008以降では、修正プログラムが、*.MSU形式で提供されています。また、Windows Updateの提供内容もよくなり、修正プログラムを手動で適用することも少なくなり、ここで紹介するような方法を知らない方も少なくないでしょう。ということで、Windows Vista / Server 2008以降での修正プログラムの連続適用方法を紹介します。

*.MSU形式で提供されている修正プログラムをダブルクリックすると、実際には実行プログラムC:\Windows\System32\WUSA.EXEから*.MSUをパラメータとして指定して適用を行っています。この、WUSA.EXEに無人インストールオプション”/quiet”と再起動抑止オプション”/norestart”が提供されていますので、これを利用することで修正プログラムを、連続して適用することができます。

ということで、前回入手した修正プログラム*.MSUWUSA.EXEのオプション付きで、以下のような方法で適用すれば、無駄な手間が省けます。

C:\Windows\System32\WUSA.EXE .\KB974476\Windows6.1-KB974476-v2-x64.msu /quiet /norestart
C:\Windows\System32\WUSA.EXE .\KB974598\Windows6.1-KB974598-x64.msu /quiet /norestart
C:\Windows\System32\WUSA.EXE .\KB974672\Windows6.1-KB974672-x64.msu /quiet /norestart
(フォルダ名や更新プログラム名は必要に応じて変更してください。また、必要な更新プログラムの数だけ、上記のようなバッチプログラム”*.cmd”を作成しておけば、簡単に多くのPCに適用することができます。)

ところで、毎月セキュリティ更新プログラムが提供されています。数多くのPCがある場合、各PC毎にWindows Updateが面倒、もしくはネットワーク経由で時間がかかるといった場合は、以下のURLより月次のセキュリティ更新プログラムがISOイメージで提供されています。

2010年1セキュリティ リリース ISO イメージ

(月次公開されていますので、必要に応じてダウンロードセンタから検索してください)

この方法でISOイメージを入手した場合も、今回紹介したWUSAによる修正プログラムの連続適用が役に立ちます。

なお、今回紹介したWUSA.EXEのより詳しい使用方法は、以下のサポート技術情報をご参照ください。

文書番号:934307 Windows Vista のWindows Updateスタンドアロン インストーラ (Wusa.exe) び .msu ファイルつい

以上、ご参考になれば幸いです。

2010年1月 4日 (月)

Windows 7 / Server 2008の修正プログラム (2009年11-12月分)

 今日は、私がWindows 7Windows Server 2008 R2をインストールする際に同時にインストールする修正プログラムをお知らせします。修正プログラムの入手方法は、昨日のブログ記事をご参照ください。

 Windows 7Windows Server 2008 R2は、Windows VistaWindows Server 2008のマイナーバージョンアップですので、致命的な障害はほとんどありません。が、バグのないソフトウェアはないということで、これだけの修正があります。だからWindowsは嫌いだと言われる方もいらっしゃるかも知れませんが、これだけ短期間に、これだけの修正プログラムが提供されていることをむしろ喜んで活用しましょう。(ここで紹介した以外にも、修正プログラムは提供されていますが、私自身が覚えのある修正についてのみ、ここで上げています。また、Windows 7には不要の修正プログラムも含まれています。)

 次回は、これらの修正プログラムを一気に適用する方法を紹介したおと思います。

2010年1月 3日 (日)

マイクロソフトの修正プログラムの入手方法

 マイクロソフト社は、定期的にサービス パックという、修正プログラムの集合体を提供しています。では、サービスパックに含まれる修正プログラムとはどのように提供されているのでしょう? 数年前までは、サービス パックに個別に含まれる修正プログラムは、サポート契約のある企業ユーザーにのみ提供されていました。これは、個別の修正プログラムに問題があった場合に対処ができなくなることを避けるためだったのですが、最近は一般ユーザーがリスクを認識した上で入手できるようになっています。逆に、このリスクよりも影響範囲が大きい修正プログラムについては、Windows Updateなどで広く提供されます。具体例としては、セキュリティ更新プログラムがそれに当たります。

 さて、Windows 7はこれまでのWindows OSと比較して非常に安定しているとの評判です。しかしながら、バグのないソフトウェアはありません。当然、既に多数の修正プログラムが提供されています。ということで、ここでは、個別の修正プログラムの入手方法を紹介します。

 まずは、以下のサイトから希望する修正プログラムのサポート技術情報を検索します。

マイクロソフト サポート オンライン
http://support.microsoft.com/

この検索方法については、また、別途紹介したいと思いますが、ここでは、以下のサポート技術情報に関連する修正プログラム (英語では”Hotfix”と呼ばれます)を入手する手順を例に紹介します。

There is a delay when you shut down, restart, or log off a computer that is running Windows 7 or Windows Server 2008 R2

http://support.microsoft.com/kb/975777/en-us

ということで、上記のWebサイトへアクセスした後の手順を以下に紹介していきます。

  1. 上記のサイトへアクセス後、[View and request hotfix dowloads]というリンクをクリックします。
    Support00
  2. 次のページで、ダウンロードしたいモジュールを選択します。通常は、アクセスしたPCのプラットフォーム (x86か、x64もしくはia64)のみ表示されていますが、同時に、複数のプラットフォームのモジュールをダウンロードしたい場合や、ダウンロードしようとしているPCとモジュールを適用しようとしているPCが異なる場合は、[すべての環境、言語用の修正プログラムを表示]リンクをクリックします。表示された修正プログラムから、必要なものを選択します。
    Support01 Support02
  3. 同じページで、スクロールして、[電子メールアドレス]と、[文字、もしくは数字の入力]欄へ入力して、[リクエストを送信する]ボタンをクリック
    Support03
  4. 電子メールを送付した旨のページが表示されたら、メールクライアントを起動して、送付されたメールを開きます。
    Support04
  5. 開いたメールにある、ダウンロード先:”のリンクをクリックします。
    Support05
  6. 表示された[ファイルのダウンロード - セキュリティの警告]ダイアログで、[実行]ボタンをクリックします。
    Support06
  7. 引き続き表示される[Internet Explorer - セキュリティの警告]ダイアログで、[実行する]ボタンをクリックします。
    Support07
  8. 次に表示される[Microsoft Self-Extractor]ダイアログで、[Continue]ボタンをクリックします。
    Support08
  9. 次に表示されるダイアログで、修正プログラムを保存する先を指定します。
    Support09
  10. 最後に表示される[A password is required fo file:]で、メールに記載されていたパスワード:”を転記して、[OK]ボタンをクリックします。
    Support10
  11. これで、更新プログラムの入手は終了です。もし、複数の更新プログラムをリクエストしていた場合は、手順5から10までを繰り返します。
    Support11

もし、気になるサポート技術情報があれば、ここで紹介した方法で修正プログラムを入手して適用してください。また、私が今、適用している修正プログラム一覧を近々紹介します。

2010年1月 2日 (土)

2世代前のノートPC、DELL XPS M1210へWindows 7をインストールしてみました

 DELL2世代前のノートPCであるXPS M1210Windows 7 Ultimateをインストールしてみました。手元にあったXPS M1210は、以下のスペックでした。

  • Chipset: Intel 945GM Express
  • CPU: Intel Core 2 Duo 2GHz (T7200)
  • Video: nVidia GeForce Go 7400
  • Memory: 2GB (SO-DIMM DDR2 PC-5300 SD-RAM)
  • HDD: 120GB / 5,400 rpm

当時としては、かなり高スペックです。このスペックであれば、Windows 7マシンを新規に購入する必要はありません。Memoryを追加するだけでWindows 7を快適に動作させることができます。ということで、個人的なお勧めは、Windows 7 Ultimate x64 DSP版と、メモリ2GB (SO-DIMM DDR2 PC-5300 SD-RAM)をセットで購入されることをお勧めします。私のお勧めの構成を、以下に列記しておきます。

 古い機種に最新のOSを導入する場合に付きまとうのは、ドライバやアプリケーション正しくインストールできるかどうかという点です。メーカーから情報が提供されていればよいのですが、情報が欲しい古い機種ほど情報がありません。DELL社製のPCの場合、再インストールに必要なドライバがWebサイトから入手できるのですが、XPS M1210は、Windows Vista 32 bitまでのドライバしか提供されています。そのため、残念ながら、すべてのドライバを認識させて、工場出荷時点のすべての機能を有効にすることはできませんでした。ということで、何の補償もありませんが、XPS M1210Windows 7 Ultimate x64版のインストールレポートをお知らせします。

 今回は、Memoryの追加と、HDDの換装を行いました。インストールのテストなので、手元にあったバッファロー製の2GBメモリを追加し、HDDウエスタンデジタル社製80GB HDD (WDC WD800BEVT-75ZCT2)へ換装を行いました。このマシンは私のPCではないため、元のHDDの内容を残したかったので、スペックの低いHDDへの換装を行いました。DELL XPS M1210のハードウェアの増強については、サイトに詳しく掲載されていました。

 メモリの追加とHDDの換装が終了すれば、後は、通常通りWindows 7 Ultimateをインストールします。インストール直後では、nVidiaのビデオドライバなどが認識されていませんが、Windows Updateを実行すれば自動的に認識されます。また、Ricoh R5C832というSDカードなどのドライバも、Windows Updateで正しく認識されます。あと、どうしても必要なのが、Synaptic Touch Pad Driverというマウスパッド用のドライバーです。これについては、以下のURLからダウンロードできます。

Synaptic Touch Pad Driverのダウンロード先
http://www.synaptics.com/support/drivers

あと、以下のドライバやユーティリティ類を、からダウンロードしてインストールしました。(のリンクをクリックすると英語ですが、http://www.dell.com/jp/ からダウンロードサイトへたどると日本語のダウンロード画面を参照することができます)

  • Dell Recommended Vista Power Management Settings
  • SIGMATEL STAC 92XX C-Major HD Audio
  • Conexant D110,HDA,MDC,v.92,modem アプリケーション

上記のアプリケーションやドライバは、元々64bit対応になっているようです。また、これらのインストールは必須ではありません。これで、実用上大きな問題なく、Windows 7が利用できます。最終的に使えなくなったのは、以下の機能になります。

  • DVD関連のアプリケーション (Windows 7の標準ツールでカバーできない機能がある場合は、別途DVDアプリケーションを購入してください)
  • “MediaDirect” ボタン (この機能を必須と考えている場合は、Windows 7 64bit版のインストールはしない方がよいでしょう)
  • 一つ、どうしても認識させることのできないデバイスがある (おそらく、"MediaDirect"関連のドライバと思われる)

逆に、この状態でも、音量コントロールのボタンや、Stanbyのボタンなども、問題なく利用できます。通常のPC利用であれば、実用上全く問題はありません。

 最後に、手元にIntel 945世代以降のPCがあれば、MemoryHDDを増設してDSPWindows 7の購入をお勧めします。無理して新しいWindows 7 搭載PCを購入する必要は全くありません。Windows 7に標準で付いている[パフォーマンスの評価と改善]など、ベンチマーク結果の比較をこちらでお知らせしたいと思っておりますが、ベンチマークの結果からも、Intel 945世代のPCで十分なパフォーマンスが発揮できることが確認できます。(とりあえず、[パフォーマンスの評価と改善]の画像と、[CrystalMark2004R3]の結果画像を添付しておきます)

Performance_rating  Crystalmark

2010年1月 1日 (金)

ディスクイメージ作成の基本は、ImageXです。

 Windows OSの展開のために利用するためのツール群が、Windows Automated Installation Kit として提供されています。個人的によく利用するのは、ImageX というツールで、物理ディスク上のデータをWIM (Windows IMaging Format)という形式で保存するためのものです。ImageXそのもの利用方法は、私が執筆した「システム管理のWindows Vista導入活用マニュアル」に詳しく記載してありますので、もしよかったら購入してください。

 ImageXは無償で利用できる便利なツールですが、残念ながら、Symantec GhostAcronis TrueImageのように、ディスクイメージを、OSイメージを含めて丸ごとのバックアップする用途には使えません。OSイメージを含める場合は、Windows OSを新規インストールする場合(SysPrepされたOSイメージの展開)にのみ利用ができます。ディスク丸ごとバックアップをされたい場合は、Windows Backupか、有償のGhostTrueImageをご利用ください。

 そしてもう一つ、ImageXにはGUIがありません。ただ、ImageXGUIを追加するツールが以下のサイトより提供されています。

GImageX

http://www.autoitscript.com/gimagex/

個人的には、コマンドラインが苦ではないのですが、コマンドラインが苦痛な方はお試しください。

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