Crucial RealSSD C300シリーズ最新Firmwareを適用してみました
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2010年11月16日付でFirmware 0006が公開されました
人気のCrucial RealSSD C300シリーズの最新Firmware (Version 0006)が2010年11月16日付で以下のサイトから公開されています。
更新の内容は、以下の通りです。
- Improved power management
- Improved power-up behavior after uncontrolled power-down
- Improved full drive and corner-case performance
- Improved TRIM behavior
先に言っておきますが、Firmwareの更新を行っても体感できるようなパフォーマンスの向上はありません。個人的には最新のFirmwareになっているという安心感が大きいと思っています。もちろん、日常の使用で気になっている点が以下の項目に該当するのであれば、すぐにFirmwareを更新すべきです。時々ネットの書き込みで、電源管理関連でRealSSDの動作が不安定になったという趣旨の書き込みを見ますが、これで改善されているのかもしれません。
上記のサイトから、BIOS更新のためのISOイメージ(のZIPファイル)をダウンロードできます。ZIPファイルを展開し、ISOイメージをCD焼き付けて、そのCDでブートすればBIOSの更新ができます。今回のVersion 0006への更新は、Version 0002からの更新のみサポートされています。もし、Version 0002より前のバージョンの場合は、同じサイトにあるVersion 0002の更新作業を行ってから、Version 0006への更新作業を行う必要があります。
早速、アップデートしたい。でも気になる記述が・・・
それから、RealSSD C300シリーズの接続先にはいくつか条件があります。1つは、RealSSD C300シリーズを接続する先は、マザーボードの0-3ポートが指定されています。また、を接続しているStorage Controller (もしくは、Host Bus Adapter)は、AHCIモードではなく、IDEモードにしておく必要があります。更に、PDF形式のガイドには以下の気になる赤字の記述があります。
Note: The upgrade process will not work with some drop-in HBAs (Host Bus Adapters) or 6.0 Gb/s ports.
手元にある環境は、128GB Crucial 2.5” RealSSD C300 (CTFDDAC128MAG-1G1) + Lenovo ThinkPad X201s
と、64GB Crucial 2.5" RealSSD C300 (CTFDDAC064MAG-1G1)
+ ASUS P7P55D-E
の2種類です。しかも、ASUS P7P55D-E
は、マザーボードの0-3ポートではなく、Marvellの6 Gb/s portに接続しています。正に上記の赤字の記述に該当してしまいます。。。PCケースを開けて、接続先ポートを変更するのは面倒です。
ということで、この2つの環境で、Crucial Real SSD C300シリーズの最新Firmwareの更新作業をレポートしておきます。
まずは、Lenovo ThinkPad X201sでFirmwareを更新してみよう
まずは、 128GB Crucial 2.5” RealSSD C300 (CTFDDAC128MAG-1G1) + Lenovo ThinkPad X201s
で更新作業を行ってみます。こちらは、BIOS(電源投入直後に[F1]キーでBIOS設定画面を起動)から[Config]-[Serial ATA (SATA)]メニューを選択し、”SATA Controller Mode Option:”を”Compatibility”となっていることを確認してから、ダウンロードしたISOイメージから作成したCD-Rで起動するだけです。起動後、”yes” + [Enter]と入力すれば、ほんの数分でFirmwareの更新作業が完了します。あとは、”SATA Controller Mode Option:”の設定を”AHCI”に戻して再起動すれば終了です。
こちらは、レポートするほどの難しい作業ではありません。私はバックアップを取りませんでしたが、作業前に、念のためにバックアップを取得しておくことをお勧めします。
ASUS P7P55D-EでRealSSD C300のFirmware更新は注意が必要
こちらは、結構面倒です。先のサイトから入手したPDF形式のガイドを読む限り、私の環境ではそのままFirmwareの更新ができません。かといってPCケースを開けて、RealSSDの接続先ポートを変更する気にはなれません。私の環境では、Marvellの6G b/sのコントローラーに64GB Crucial 2.5" RealSSD C300 とWestern Digital WD1002FAEX (1TB SATA 6Gb/s )
というHDDを接続しています。Intelのコントローラーには何も接続していません。ASUS P7P55D-E
を所有する方の多くは、SATA6G対応であることに魅力を感じて選択しているはずですから、私のような環境の方は少なくないはずです。
まずは何も考えずに、BIOSから[Advanced]-[Onboard Devices Configuration]-[Marvell SATA Controller]で、”IDE”を選択してFirmware更新のCD-RでBootしてみました。すると、RealSSDを見つけて”yes” + [Enter]と入力すると”Updating firmware...”の表示を見ることはできました。ところが、いつまで経っても”Current Firmware is: 0006”と”Finished.”のメッセージを見ることができません。かなり時間が経ってからようやく”Finished.”の表示を見ることができますが、”Current Firmware is: 0006”の表示はありません。このまま再起動をかけると、BIOSからはRealSSD C300は見えますが、OSのBoot Managerからは見えず、OSが起動できません。
どうしようかと色々と試行錯誤をしていましたが、マザーボード上のIntelのStorage Controllerを見に行っているのではと、気づきました。ということで、IntelのStorage ControllerのモードをBIOSで確認したところ”IDE”になっていました。これを”AHCI”に変更すれば、Firmwareの更新プログラムからはマザーボードのIntelのStorage Controllerのポート0-3が参照できなくなるはずです。実際にやってみると、これで巧くBIOSを更新することができました。一度Firmwareの更新に失敗しているのでどうなるかと思いましたが、データが消えるなどの問題もなく、無事にFirmwareを更新することができました。
どの環境でもうまくいくとは限りませんが、IntelのStorage ControllerとMarvell のSATA 6Gのコントローラーが共存している環境では試してみる価値はあるでしょう。まぁ、心配であれば、ガイドにある通り、PCケースを開けてマザーボードのPort 0-3に接続しなおして更新するのが最も安全ですが。
いずれにせよ、Firmwareの更新作業で皆さんの貴重な時間が無駄にならないことを祈っています。