AOpen社製ベアボーン XC mini シリーズ (MP965-D / MP45-D / GP7A-HD)へ8GB メモリを実装して、快適な64 bit 環境を実現したかったのだけれど・・・
前々回のThinkPad X61 / T61、前回のThinkPad X200 / T400に続き、今回はAOpen社製ベアボーン XC miniシリーズ (MP965-D / MP45-D / GP7A-HD)へ8GBメモリを実装する実験をしてみました。XC miniシリーズは、小型でデザインもよく、液晶やキーボードがない分、ノートPCよりも安価にハイスペックなPCを構成できるので、とても気に入っています。この3機種は、いずれもカタログスペック上のメモリ最大搭載量は4GBです。
これまで紹介してきたとおり、チップセットがIntel 965以降であれば8GBのメモリを利用できる可能性があります。MP965-DはIntel GM965、MP45-DはIntel GM45を搭載していますので、条件からいけばこの2機種は8GBのメモリが利用できそうです。唯一GP7A-HDだけは、NVIDIA ION MCP7A-LPを搭載しており、8GBのメモリが利用できるかどうかは未知数です。GP7A-HD以外は、これまで紹介してきた8GBメモリが利用できる条件をクリアしています。しかし結果は、GP7A-HD以外は8GBメモリが利用できませんでした。
では、MP965-DとMP45-Dの具体的な症状をお知らせします。まず、MP965-Dでは8GBのメモリを実装するとBIOS画面さえ起動しませんでした。ちなみに、MP965-Dの初期バージョンのBIOSではメモリ4GBも認識できず、3GB前後しか利用できませんでした。このような症状でお悩みの場合は、BIOSを最新バージョンへアップグレードしてください。
さて話がそれましたが、続いてMP45-Dの症状です。こちらは8GBメモリを実装しても64 bit OSの起動まではできるのですが、なぜかメモリを4GBまでしか使えず、OSからは以下のような見え方をします。
BIOSのバージョンアップでもしかして解決するのではないかとおもい、最新版のBIOSにアップデートしてみましたが、結果は同じでした。
最後に、唯一8GBのメモリを利用できたのは、最も期待していなかったGP7A-HDでした。こちらは、何の問題もなくあっさりと8GBメモリを認識、利用できました。
GP7A-HDで、スペック上利用できそうな国内有名サードベンダー製メモリは、以下の製品になります。
また、スペック上利用できそうなノーブランドメモリは、以下の製品になります。
いずれも、すべての使用条件での動作を私が保証できるものではありませんが、少なくとも私の環境では、これらのメモリが動作しています。
最後になりますが、8GBのメモリを使うためには、64 bit OSが必要になります。私はWindows Server 2008 R2で8GBのメモリを実装したGP7A-HDを利用しています。仮想環境を利用する場合だけでなく、8GBメモリは画像処理で効果を発揮しますし、今月出荷されたOffice 2010の64 bit版でもパフォーマンス向上の効果が期待できます。
GP7A-HDをベースに、ハイスペックで、お洒落な小型PCを作ってみるのはいかがでしょうか?
以上、今回は、Intel 965や、Intel 45チップセットを搭載しているPCでも、8GBメモリが利用できないケースがあるという報告でした。次回は、DELL Latitude E4300に8GBメモリを実装します。といっても、E4300はカタログスペック上、メモリの最大搭載量が8GBですので実験するまでもないのですが。。。